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2008/10/07(火) 05:10:10
新しい味を求めて、いろいろな組み合わせを考えていく。
最近では「この味とこの味のマリアージュは?」なんて表現したりします。
ときどき「どうしてこんな組み合わせが?」なんて思うことがありませんか?
先日某FMラジオステーションでそんな疑問の謎解きになりそうなことを放送していました。
一部雑誌等でも去年あたりから騒がれていますが「分子料理学」についてです。
番組サイトからちょっと拝借しました。長いですが読んでみてください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日は、サイエンス=科学のお話です。
そのなかでも“おいしい”科学。
わたしたちが毎日食べる食事を、科学的に研究する「分子料理学」について、ご紹介したいと思います。
ほとんどの人が初めて耳にする「分子料理学」。
「分子ガストロノミー」と呼ばれることもあるんですが、たとえば、水を「H2O」、二酸化炭素を「CO2」といった記号で表すように、1枚のお皿に出された料理を、化学式で表してみてはどうだろうか??
こうした研究を行っているのが「分子料理学」なんです。
舌の上にひろがる味わいや、とろけるような食感。
科学の世界では、いったいどんな記号で表されるんでしょうか??
今日は「分子料理学」入門編です。
「分子料理学」という学問を、世界で初めて提唱したのは、フランス国立農学研究所のエルヴェ・ティス教授。
先週、このエルヴェ・ティス教授が来日。
東京日仏学院で、分子料理学のセミナーが開かれました。
セミナーではデモンストレーションをまじえながら、分子料理学のセオリーを、わかりやすく解説してくれたんですが、たとえば、マヨネーズを例にあげて考えてみましょう。
マヨネーズの作り方は、卵にお酢を加えたところに、サラダ油を少しずつ加えていくんですが
↓
ポイントは、サラダ油を混ぜるときに、泡だて器でかき混ぜること。
↓
卵とお酢に含まれる水分と、サラダ油の脂肪分がちゃんと混ざり合うように、手を休めることなく、つねにかき混ぜることが必要。
↓
こうして何度も何度もかき混ぜることで、油の粒を細かく、細か〜くして、水と混ざりやすくしているんです。
マヨネーズを手作りしたことがある人ならご存知だと思いますが、この「かき混ぜる作業」がとっても大変なんですよね!
だったら、最初から油の粒が小さくなった状態のものを混ぜたら、かき混ぜる手間が省けるのではないか??
そう考えたエルヴェ・ティス教授は、サラダ油の代わりに、湯せんで溶かしたバターを代用。
湯せんしたバターは、あらかじめ油の粒が小さくなっているので、混ぜるのも楽チン。
そこに卵とお酢を加えれば、バター仕込みのマヨネーズの出来上がりです。
油の粒を細かくして、卵とお酢と混ぜる、という仕組みだけをみれば、サラダ油であろうと、バターであろうと、科学的にはどちらもマヨネーズ。
マヨネーズはサラダ油から作るものだ、と思い込んでいた料理人にとっては、ビックリかもしれませんね。
料理のレシピには、「この食材を使わないとダメ」とか、「もったりとするまで混ぜること」とか、「必ず、この順番で混ぜるべし」とか、“暗黙の決まりごと”がタクサン書かれています。
でも、その“決まりごと”がなぜ必要なのか?
“決まりごと”を実践すると、科学的にどう変化するのか?
この点については、レシピを見ただけでは分かりません。
レシピに書かれた決まりごとを、科学的に分析すると、もっとスムーズに料理ができるかもしれない。
あるいは、新しい食材や別の技術をとりいれることも可能かもしれない。
こんな風に、科学的なアプローチからあたらしい料理の可能性を探るのが、「分子料理学」なんです。
エルヴェ・ティス教授の分子料理学が何なのか、なんとなーく分かってきたところで、もうひとつ。
今度はフランスのデザート「クレーム・シャンティ」を例に、もうひとつ、レッスンしてみましょう。
クレーム・シャンティとは簡単にいえば、生クリームをホイップして、ふんわりさせたもののこと。
↓
生クリームは、「水」の中に「脂肪分」がとけあって、液状になったもの。
これを泡だて器でホイップして、「空気」を含ませることで、クレーム・シャンティというものが出来上がります。
↓
では、「水」と「脂肪分」の部分を、他のものに置き換えたら、どうなるか?
↓
たとえば、生クリームの「脂肪分」をチョコレートの「脂肪分」に置き換えて、チョコレートに「水」を加えてみます。
そのままでは分離してしまうので、加熱してシッカリ溶かします。
↓
「水」とチョコレートの「脂肪分」が溶けたもの、これをホイップして、「空気」を加えると、、
↓
まるで「ホイップクリームのような食感のチョコレート」が作れるんです!
↓
つまり、「水」と「脂肪分」に「空気」を加えれば、どんな材料を使おうとも、「クレーム・シャンティ」のようなホイップ状になる、ということが、科学的に説明されるというわけです!
「脂肪分」にフォアグラを使えば、ホイップ状のフォアグラができるし、ロブスターを炒めたあとのバターを使えば、ロブスター風味のホイップができるわけです。
あるいは、「水」の代わりにトマトジュースを使えば、ホイップ状のトマトの出来上がり!
まだまだいろんな組み合わせが考えられそうですね。
こんな風に、従来の概念では思いつかなかった発想がうまれるのも、分子料理学のおかげ。
複雑な料理のレシピを科学的に言い換えることで、新しい料理の可能性が見えてくる、ということです。
これまでは、料理のプロに求められることといえば、「食材を正しい手法で調理すること」でしたが、ここ数年は、「新しい味の世界を追求する」シェフが増えています。
スペインの高級レストラン「エルブジ」のシェフ、フェラン・アドリアや、フランスのパティシエ:ピエール・エルメ、この冬、日本初出店を果たしたフレンチの達人ピエール・ガニエールなど、実際に、エルヴェ・ティス教授の「分子料理学」にインスパイアされて、新しい料理を次々開発しているシェフも、大勢いるんですね。
とくにピエール・ガニエールは、エルヴェ・ティス教授と共同で新しいレシピを開発して、毎月1品、自分のホームページに掲載しているそうです
料理の可能性をどんどん広げてゆく「分子料理学」。
「この研究を、フレンチの世界だけではなく、日本にも広めてゆきたい」
というのが、エルヴェ・ティス教授のつぎの目標だそうです。
ホイップ状のヒジキ、なんていうメニューも飛び出すかも?
近い将来、分子料理学を応用した「ネオ・ジャパニーズ」なる料理が、メニューに並ぶ日がくるかもしれません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※参考までに。「エルブリ」「ピエール・ガニエール」「ピエール・エルメ」
最近では「この味とこの味のマリアージュは?」なんて表現したりします。
ときどき「どうしてこんな組み合わせが?」なんて思うことがありませんか?
先日某FMラジオステーションでそんな疑問の謎解きになりそうなことを放送していました。
一部雑誌等でも去年あたりから騒がれていますが「分子料理学」についてです。
番組サイトからちょっと拝借しました。長いですが読んでみてください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日は、サイエンス=科学のお話です。
そのなかでも“おいしい”科学。
わたしたちが毎日食べる食事を、科学的に研究する「分子料理学」について、ご紹介したいと思います。
ほとんどの人が初めて耳にする「分子料理学」。
「分子ガストロノミー」と呼ばれることもあるんですが、たとえば、水を「H2O」、二酸化炭素を「CO2」といった記号で表すように、1枚のお皿に出された料理を、化学式で表してみてはどうだろうか??
こうした研究を行っているのが「分子料理学」なんです。
舌の上にひろがる味わいや、とろけるような食感。
科学の世界では、いったいどんな記号で表されるんでしょうか??
今日は「分子料理学」入門編です。
「分子料理学」という学問を、世界で初めて提唱したのは、フランス国立農学研究所のエルヴェ・ティス教授。
先週、このエルヴェ・ティス教授が来日。
東京日仏学院で、分子料理学のセミナーが開かれました。
セミナーではデモンストレーションをまじえながら、分子料理学のセオリーを、わかりやすく解説してくれたんですが、たとえば、マヨネーズを例にあげて考えてみましょう。
マヨネーズの作り方は、卵にお酢を加えたところに、サラダ油を少しずつ加えていくんですが
↓
ポイントは、サラダ油を混ぜるときに、泡だて器でかき混ぜること。
↓
卵とお酢に含まれる水分と、サラダ油の脂肪分がちゃんと混ざり合うように、手を休めることなく、つねにかき混ぜることが必要。
↓
こうして何度も何度もかき混ぜることで、油の粒を細かく、細か〜くして、水と混ざりやすくしているんです。
マヨネーズを手作りしたことがある人ならご存知だと思いますが、この「かき混ぜる作業」がとっても大変なんですよね!
だったら、最初から油の粒が小さくなった状態のものを混ぜたら、かき混ぜる手間が省けるのではないか??
そう考えたエルヴェ・ティス教授は、サラダ油の代わりに、湯せんで溶かしたバターを代用。
湯せんしたバターは、あらかじめ油の粒が小さくなっているので、混ぜるのも楽チン。
そこに卵とお酢を加えれば、バター仕込みのマヨネーズの出来上がりです。
油の粒を細かくして、卵とお酢と混ぜる、という仕組みだけをみれば、サラダ油であろうと、バターであろうと、科学的にはどちらもマヨネーズ。
マヨネーズはサラダ油から作るものだ、と思い込んでいた料理人にとっては、ビックリかもしれませんね。
料理のレシピには、「この食材を使わないとダメ」とか、「もったりとするまで混ぜること」とか、「必ず、この順番で混ぜるべし」とか、“暗黙の決まりごと”がタクサン書かれています。
でも、その“決まりごと”がなぜ必要なのか?
“決まりごと”を実践すると、科学的にどう変化するのか?
この点については、レシピを見ただけでは分かりません。
レシピに書かれた決まりごとを、科学的に分析すると、もっとスムーズに料理ができるかもしれない。
あるいは、新しい食材や別の技術をとりいれることも可能かもしれない。
こんな風に、科学的なアプローチからあたらしい料理の可能性を探るのが、「分子料理学」なんです。
エルヴェ・ティス教授の分子料理学が何なのか、なんとなーく分かってきたところで、もうひとつ。
今度はフランスのデザート「クレーム・シャンティ」を例に、もうひとつ、レッスンしてみましょう。
クレーム・シャンティとは簡単にいえば、生クリームをホイップして、ふんわりさせたもののこと。
↓
生クリームは、「水」の中に「脂肪分」がとけあって、液状になったもの。
これを泡だて器でホイップして、「空気」を含ませることで、クレーム・シャンティというものが出来上がります。
↓
では、「水」と「脂肪分」の部分を、他のものに置き換えたら、どうなるか?
↓
たとえば、生クリームの「脂肪分」をチョコレートの「脂肪分」に置き換えて、チョコレートに「水」を加えてみます。
そのままでは分離してしまうので、加熱してシッカリ溶かします。
↓
「水」とチョコレートの「脂肪分」が溶けたもの、これをホイップして、「空気」を加えると、、
↓
まるで「ホイップクリームのような食感のチョコレート」が作れるんです!
↓
つまり、「水」と「脂肪分」に「空気」を加えれば、どんな材料を使おうとも、「クレーム・シャンティ」のようなホイップ状になる、ということが、科学的に説明されるというわけです!
「脂肪分」にフォアグラを使えば、ホイップ状のフォアグラができるし、ロブスターを炒めたあとのバターを使えば、ロブスター風味のホイップができるわけです。
あるいは、「水」の代わりにトマトジュースを使えば、ホイップ状のトマトの出来上がり!
まだまだいろんな組み合わせが考えられそうですね。
こんな風に、従来の概念では思いつかなかった発想がうまれるのも、分子料理学のおかげ。
複雑な料理のレシピを科学的に言い換えることで、新しい料理の可能性が見えてくる、ということです。
これまでは、料理のプロに求められることといえば、「食材を正しい手法で調理すること」でしたが、ここ数年は、「新しい味の世界を追求する」シェフが増えています。
スペインの高級レストラン「エルブジ」のシェフ、フェラン・アドリアや、フランスのパティシエ:ピエール・エルメ、この冬、日本初出店を果たしたフレンチの達人ピエール・ガニエールなど、実際に、エルヴェ・ティス教授の「分子料理学」にインスパイアされて、新しい料理を次々開発しているシェフも、大勢いるんですね。
とくにピエール・ガニエールは、エルヴェ・ティス教授と共同で新しいレシピを開発して、毎月1品、自分のホームページに掲載しているそうです
料理の可能性をどんどん広げてゆく「分子料理学」。
「この研究を、フレンチの世界だけではなく、日本にも広めてゆきたい」
というのが、エルヴェ・ティス教授のつぎの目標だそうです。
ホイップ状のヒジキ、なんていうメニューも飛び出すかも?
近い将来、分子料理学を応用した「ネオ・ジャパニーズ」なる料理が、メニューに並ぶ日がくるかもしれません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※参考までに。「エルブリ」「ピエール・ガニエール」「ピエール・エルメ」
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